マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 681
目次 & SPECIAL
FROM EDITORS
No.681 CONTENTS
features
024
アンチTOKYO? クールLOCAL!
魅力ある地方都市ランキング50
026
ジャンル別、行くべき地方都市。
建築/音楽/アート/地方グルメ/生活工芸/祭り/ランドスケープ/パン/カフェ/地場産業/郷土料理/寺社仏閣
032
ランクインした注目の地方都市。
福岡/高松/松本/盛岡/熊本/益子
056
COOL LOCAL, COOL PEOPLE
成羽/トカラ列島/田川
070
あの人が考えた、勝手にふるさと活性化計画。
095
ブルータス観光協会
若松/京都/萩/つくば
112
クリエイターを生む町。
新潟/熊本
116
LOCAL LEADING COMPANY
焼津/岡山
079
特別付録
J♡地方都市2010
札幌/仙台/山形/甲府/新潟/富山/神戸/広島/徳島/松山/北九州/大分
regulars
017
Et tu, Brute? 「ロバート・レッドフォード」ほか
121
Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
130
人間関係 400
写真/篠山紀信『都会の不条理』立川志らく、向井秀徳
133
Begin Your Journey 033 ルーテシア R.S.
135
SUPREME BRUTUS
「レオナ・ルイス」ほか
144
BRUT@STYLE 227 home, sweet, home
148
グルマン温故知新 312 冥利 なるたけ/フレンチカレー SPOON
150
みやげもん 086 神猿/次号予告
062
BRUTUS BACK ISSUES/定期購読募集
【SPECIAL CONTENTS】
勝手にふるさと活性化計画ダイジェスト。
本誌p70-78に掲載されている「あの人と考えた、勝手にふるさと活性化計画」。各界のトップランナーたちが、故郷の町の活性化プランを考えてくれています。今すぐに実現できそうなモノから夢のある壮大なプランまで、みなさんの「ふるさと♡LOVE」が堪能できるページです。ここではその中から5人をチョイス。そのドリーミーなアイデアを、イラストレーター・more rock at allの絵と共にちょっとだけお見せ致します。詳細は本誌にて!
ヒップなレコードとスポカジなファッションのショップ、盛岡の「JAZZY SPORTS」。こんな感じで店内でクライミングの練習をする客も。スキー場でのイベントも評判。ローカルでクールです。
クールJAPAN? いや、
もはや時代はクールLOCAL!
3〜4年前に起きた「クールJAPAN」ブーム。当時BRUTUSでも特集しました。大友克洋さん描き下ろしの表紙を覚えている方もいるかと思います。特集をつくっているとき感じたのは、ニッポンは世界の中心からみると地方なんだなぁ、ということと、そのローカル感がこの「クールJAPAN」現象を生んだのだということ。欧米から見れば極東の端っこにある小さい島国はまさしく“地方”。だからこそ守られ育まれた伝統的な文化や、独自の国民性から生まれたファッションや漫画などの新しい文化が、クールであると評価されました。グローバル化の波が打ち寄せる中でも、ニッポンは独自の文化を守り、独自の感覚を生んだのです。新旧のとんがったその土地固有の文化が混在する国。住んでいるとクールだなんて思ってもみなかったですが、外からみるとカッコいいみたいです。悪い気はしなかったですよね。
さて、これと同じような現象が日本の国内でも起きている、そう感じたのは盛岡を訪ねたときです。北東北ならではの古い街並が残り、南部鉄器などの伝統的な工芸もあり、さらにスノボーやクライミングなどのその土地のリアルなユースカルチャーに音楽がミックスされた感覚がところどころから香ってくるのです。それは東京にはないクールさでした。地元の方々はクールだなんて思ってないみたいですが。で、そんなクールな地方都市は他にもあるはず、とつくったのが今回の特集です。題して「クールLOCAL!」。世界に通じるのはグローバルな都市ではなく、実はよりローカルな都市かも。その土地固有の文化にはすばらしい価値があります。
●芝崎信明(本誌担当編集)
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熊本ファッションの父・有田正博さんのショップ「PERMANENT」には、1950〜60年代の最も良い時代の<ウェインバーグ>のデッドストックのドレスシューズが並んでいました。1920年代のワイズの極端に細い革靴なども置いてあります。90年前の革靴というのは初めて見たし、当時のアメリカ人はこんな細い靴を履いてたんだなと妙に感心してしまいました。
東京でも見かけない面白い革靴に、
ファッションの町・熊本で出合いました。
ワタクシ、小笠原はライターの仕事に就く前に、6年間アパレル業界におりました。当時から感じていたのは、熊本って、なぜかすごく洋服が売れる町だということ。販売員として店頭に立っては、プレスもこなし、営業としても全国を飛び回る中で得た実体験です。洋服屋の基本である品揃えや販売員のスキルだけではない、何か大きな理由があるのでは? とずっと思っていたのですが、その核心に今回ようやく触れることができました。
町を歩いて、お店を回ってみると、東京ですら置いてないモノがあちらこちらにしれっとあるではないですか! 熊本は全国のドコよりも早くからインポートという概念が根付いた町だし、熊本人の新しモノ好きという“わさもん”気質も相まって、“目利き”のセレクト感覚が凝縮されていました。実際、僕も、「フローシャイム」のペニーローファー、70年代モノを購入。東京でも見かけない往年のアメリカ靴の面影が残るシルエットに感動しつつ、ファッションの町・熊本の奥行きを体感。あっさり今号の原稿料分を使ってしまったのでありました…。
実際、こうして僕も靴を買ってしまった訳ですが、やはり洋服は無理をしてでも買わないと、その良さがわかりません。買うことで物の良し悪しを勉強するのです。売る方も買う方もその意識が高いということも、熊本がファッションの町として有名な理由のひとつなのでしょう。熊本出身のファッション関係者が多いのもあらためて納得です。詳しくは、本誌を読んでいただけると幸いです。
●小笠原民織(本誌担当ライター)
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アンチTOKYO? クールLOCAL!
タイトルは刺激的ですいません。ブルータスが会ってきた地方の人たちみたいに、東京の僕らは頑張ってるんだろうか。って思っちゃったんで、作ってみました、この特集。付録は都市と結んで頑張るJリーグと作った都市案内。
先日、島根県に出かけて「柳親子」に会ってきました。
出西という窯。昭和20年代から活動を始めた比較的新しい窯で、“しゅっさい”と読みます。空港から車で20分ほど。ここで作られる柳宗理デザインの黒土瓶は、もったいなくて使えない。「用の美」なのに本棚に飾ってあります。ビームスの別注なども手がけていて、焼き物ブームになる前から若手にも知られていた窯です。登り窯まである工房は、見学自由。これが本当に自由で、制作しているところまで入っていっても、皆さん、笑顔で迎えてくれます。弟子も3人ほど入っていて、静かだけれど活気を感じられる窯です。
かつてカーサブルータスにいた頃、『柳宗理に会いませんか?』という大特集を作りました。工業デザインと民藝の2つの軸に、同じようにアプローチできた号。もう10年前のことですが、自分でも気に入っている号です。その中に、柳宋悦、柳宗理親子が通った窯として、出西窯のページを作りました。柳宗理さんが訪ねてくるなり、パンツ一丁で窯に向かった、というエピソードもあります。物作りの現場、という雰囲気がとても好きです。
出西窯の先代の理事長や、柳工業デザイン研究会と一緒に仕事をしている現場の人と話し込むことしばし。柳宋悦・宗理親子の話もあらためて聞けました。焼き物を作っている人たちが、デザインのことをよく理解してるのに驚くばかりです。
たとえば東京や大阪の大きな都市で暮らす人にとって、地方都市は「観光」という眼鏡でしか見がちです。でも、もう1歩踏み込んで声をかけてみると、その街の人と結び目ができるんですな。記念写真には写らないけれど、頑張ってる人たちがいるってことは、焼き付けられるんです。
県庁所在地と魚の名前にはめっぽう弱い僕なんですが、島根の出西窯のことは、お気に入りのごはん茶碗でおかわりするたびに思い出すんです。
●西田善太(ブルータス編集長)
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